理瀬シリーズとは?
恩田陸さんの作品の中でも不動の人気【理瀬シリーズ】
「3月は深き紅の淵を」の第四章、回転木馬からシリーズは始まります。
美しく神秘的な少女が、成長していく様を一緒に追っていける。
ゴシック・ミステリ好きにはたまりません。
この記事はこんな人におすすめ!
理瀬シリーズを読みたいけど、どこから読めばいいか分からない。
読んだ人のおすすめの順番が知りたい。
惹かれる話から読んでいきたい。
そんな方はぜひ、参考にしてみてください。
おすすめの順番
まずは表で、私のおすすめの順番をまとめてみました。
順位 | タイトル | 刊行年 | 出版社 | 理瀬の登場の有無 |
1 | 麦の海に沈む果実 | 2000年 | 講談社 | 理瀬が主人公 |
2 | 三月は深き紅の淵を | 1997年 | 講談社 | 第4章で登場 |
3 | 黒と茶の幻想 | 2001年 | 講談社 | 憂理が回想シーンに登場 |
4 | 黄昏の百合の骨 | 2004年 | 講談社 | 理瀬が主人公 |
5 | 薔薇の中の蛇 | 2021年 | 講談社 | 理瀬が登場 |
最初の2冊のみ、刊行順とは逆になっています。
これは私が「もしまた記憶がない状態で読むとしたら、この順番がいいな!」と思ったからです。
後述しているので、ぜひそちらも確認してみてください。
では1冊ずつ、本の内容についてです!
麦の海に沈む果実
三月以外の転入生は破滅をもたらすといわれる全寮制の学園。2月最後の日に来た理瀬の心は揺らめく。閉ざされたコンサート会場や湿原から失踪した生徒たち。生徒を集め交霊会を開く校長。図書館から消えたいわくつきの本。理瀬が迷いこんだ「三月の国」の秘密とは?この世の「不思議」でいっぱいの物語。
講談社文庫
こちらを最初に読むことを強くおすすめします!
なぜなら「麦の海に沈む果実」はどのお話にも繋がってくるからです。
理瀬シリーズの大元と言ってもいいと思っています。
他のお話をより楽しく読めませてくれるはず!
この本についてはこちらでも紹介しています。
3月は深き紅の淵を
すべてが謎めいた1冊の本はどこに?
鮫島巧一は趣味が読書という理由で、会社の会長の別宅に2泊3日の招待を受けた。彼を待ち受けていた好事家たちから聞かされたのは、その屋敷内にあるはずだが、10年以上探しても見つからない稀覯本(きこうぼん)「三月は深き紅の淵を」の話。たった1人にたった1晩だけ貸すことが許された本をめぐる珠玉のミステリー。
講談社
「3月は深き紅の淵を」は「麦の海に沈む果実」に登場する本のタイトルです。
理瀬が登場するのは第四章の回転木馬のみ。
シリーズとしてはこちらが最初の作品ですが、上記の「麦の海に沈む果実」を切り取ったような、ギュッと凝縮したようなお話です。
そして若干お話の世界線がズレています。
「麦の海に沈む果実」を切り取ったようなお話なので、当然そのネタバレもあり。
「麦の海に沈む果実」はミステリー、謎解き要素もおもしろいポイントです!
なのでネタバレなしで楽しめるよう、こちらは2番目に読むことをおすすめします。
黒と茶の幻想
太古の森をいだく島へ――学生時代の同窓生だった男女四人は、俗世と隔絶された目的地を目指す。過去を取り戻す旅は、ある夜を境に消息を絶った共通の知人、梶原憂理(ゆうり)を浮かび上がらせる。あまりにも美しかった女の影は、十数年を経た今でも各人の胸に深く刻み込まれていた。「美しい謎」に満ちた切ない物語。
講談社
美しい謎が去来する永遠の島を目指して
太古の森をいだく島へ――学生時代の同窓生だった男女四人は、俗世と隔絶された目的地を目指す。過去を取り戻す旅は、ある夜を境に消息を絶った共通の知人、梶原憂理(ゆうり)を浮かび上がらせる。あまりにも美しかった女の影は、十数年を経た今でも各人の胸に深く刻み込まれていた。「美しい謎」に満ちた切ない物語。
こちらは理瀬は登場しません。
謎を共有しながら進んでいく、ミステリー旅行。
「麦の海に沈む果実」に登場した憂理が、お話の鍵を握る存在として出てきます。
4人の男女がY島に旅行に行くお話です。
理瀬は出てきませんが、とってもおもしろいのでぜひ、読んでほしいです。
こちらは世界線的には「3月は深き紅の淵を」の方になると思います。
黄昏の百合の骨
強烈な百合の匂いに包まれた洋館で祖母が転落死した。奇妙な遺言に導かれてやってきた高校生の理瀬を迎えたのは、優雅に暮らす美貌の叔母2人。因縁に満ちた屋敷で何があったのか。「魔女の家」と呼ばれる由来を探るうち、周囲で毒殺や失踪など不吉な事件が起こる。将来への焦りを感じながら理瀬は――。
講談社
祖母が死に、百合の強烈な香りがする館に住むことになった理瀬。
2人の性格が異なる伯母、兄と慕う従兄弟2人。
祖母は本当に事故なのか?ジュピターとはなんなのか?
理瀬がこちら側とそちら側、闇と光の狭間にいる。
そんなところを見られます。
薔薇のなかの蛇
可憐な「百合」から、妖美な「薔薇」へ。
変貌する少女。呪われた館の謎。
「理瀬」シリーズ最新長編!英国へ留学中のリセ・ミズノは、友人のアリスから「ブラックローズハウス」と呼ばれる薔薇をかたどった館のパーティに招かれる。
講談社
そこには国家の経済や政治に大きな影響力を持つ貴族・レミントン一家が住んでいた。
美貌の長兄・アーサーや、闊達な次兄・デイヴらアリスの家族と交流を深めるリセ。
折しもその近くでは、首と胴体が切断された遺体が見つかり「祭壇殺人事件」と名付けられた謎めいた事件が起きていた。
このパーティで屋敷の主、オズワルドが一族に伝わる秘宝を披露するのでは、とまことしやかに招待客が囁く中、悲劇が訪れる。
屋敷の敷地内で、真っ二つに切られた人間の死体が見つかったのだ。さながら、あの凄惨な事件をなぞらえたかのごとく。
イギリスでリセ・ミズノとして登場。
「黄昏の百合の骨」より大人になった理瀬に会えます。
恩田さんのゴシックとイギリスの薔薇の館なんて、合うに決まってますよね!
「麦の海に沈む果実」に登場するあの人も登場します。
おまけラスト1冊は短編集
夜明けの花園
「ゆりかご」か「養成所」か、はたまた「墓場」か。累計100万部突破! 「理瀬」シリーズ初短編集
ゴシック・ミステリの金字塔。湿原に浮かぶ檻、と密やかに呼ばれていた全寮制の学園。
ここでは特殊な事情を抱える生徒が、しばしば行方を晦ます。
ヨハンの隠れた素顔、校長の悲しき回想、幼き日の理瀬、黎二と麗子の秘密、
月夜に馳せる聖、そして水野理瀬の現在。
理瀬と理瀬を取り巻く人物たちによる、幻想的な世界へ誘う六編。・水晶の夜、 翡翠の朝
講談社
・麦の海に浮かぶ檻
・睡蓮
・丘をゆく船
・月触
・絵のない絵本
理瀬シリーズ初の短編集です!
今までいくつかの本に別れて掲載されていたのでまとめて読めるのは嬉しい、、!
こちらはそれぞれのお話の後日談や、登場人物の過去などが含まれます。
なのでぜひ、上記を読み終わってから読んで見てください!
「え この人だったの、、?!」の驚きニヤニヤが出ると思います、恐らく、、。
最後になりますが
色々書きましたが、まずは「麦の海に沈む果実」を読んでいただく。
そしたらハマってしまうので一気に読み進めるの流れになると思います!
少しでも理瀬シリーズを読むお手伝いになれば、嬉しいです(^ ^)
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